平成25年6月22日、団体臨時列車「辰野経由長野行きあずさ号」が運転されました。「特急あずさ」は、現在でも主に新宿~松本間を結ぶ特急列車ですが、「辰野経由長野行きあずさ号」が一般の「特急あずさ」と異なるのは、その運転区間。
中央本線の岡谷~塩尻間は、辰野経由とみどり湖経由が存在。辰野経由の場合、岡谷~塩尻間の営業キロが27.7kmであるのに対し、みどり湖経由は11.7km。そのため、現在の「特急あずさ」は距離の短いみどり湖経由で運転されています。
しかし、みどり湖経由は昭和58(1983)年に開通した路線。それ以前は、「特急あずさ」も辰野経由で運転されていました。「辰野経由長野行きあずさ号」は、30年以上前の「特急あずさ」の走行ルートを再現となったわけです。
使用される車両も辰野経由であった頃と同じ塗装、つまりは国鉄色の183系が使用されるとのこと。旅行商品の募集案内には、「あずさ」のイラストタイプのヘッドマークを掲げた国鉄色車両がイメージ写真として掲載されていました。
現在でも長野総合車両センター所属189系には、イラストタイプの「あずさ」ヘッドマークが備えられていて、年末年始やお盆時期には「あずさ」の臨時便に充当されることもあります。特にN101編成は、平成23年に国鉄色にリバイバル塗装されているため、「あずさ」ヘッドマークを掲げた国鉄色の「特急あずさ」を見ることができそうですが、リバイバル塗装されてからN101編成が「特急あずさ」に充当された実績はないようで、「あずさ」ヘッドマークを掲げた国鉄色の特急車両が運転されるのは大変貴重。
…ということで、「辰野経由長野行きあずさ号」の運転日である6月22日。立川駅に出かけてきました。なぜ立川駅で「辰野経由長野行きあずさ号」を見送ろうとしたのかというと、当日に運転される他の臨時列車(お座敷山梨さくらんぼ号、鎌倉あじさい号)も立川駅を経由。これらの臨時列車もまとめて撮影しようという理由からでした。
「辰野経由長野行きあずさ号」の新宿駅出発時刻が9:28。同時刻には「臨時あずさ」が頻繁に運転されているため、「辰野経由長野行きあずさ号」もおそらくこのダイヤを踏襲しているはず。となると、立川駅に到着するのは9:52頃。新宿駅8:14発の「ホリデー快速河口湖1号」に乗って、立川駅には8:44に到着しました。
列車を降りて国立側のホーム先端に行ってみると、先着の鉄道ファンが3名。立川駅の国立側のホーム先端は、それほど広くないので、横に並ぶことが難しい。よって前後に並んで撮影することになるので、前方の視界が開けて撮影できるのは前から4番目がギリギリのところか。
しかし、先着の3人のうち2人は、「辰野経由長野行きあずさ号」の前にやってきた他の列車を撮影すると帰ってしまい、前から2番目を確保。余裕を持って撮影ができそうです。
私が立川駅に到着してから30分くらいは、あとからやってくる鉄道ファンはいませんでしたが、「辰野経由長野行きあずさ号」の立川駅到着予想時刻の30分くらい前からポツポツと集まり始め、最終的には10人前後に膨れ上がりました。
9:40頃、西八王子駅付近で異音を検知したため、一時運転見合わせとなり、「辰野経由長野行きあずさ号」も到着が遅れることに。9:58頃、はるか前方に国鉄型特急車両が見えてきました。

立川駅に近付いてくる「辰野経由長野行きあずさ号」。担当車両は大宮総合車両センター(旧田町車)所属183/189系H81編成でした。

さらに近付いてきたところでもう1枚。後方で黄色い線をはみ出して撮影していた鉄道ファンがいたのか?タイフォンを鳴らされてしまいました…。

H81編成には「あずさ」ヘッドマークは備えられていないはずですので、このヘッドマークはおそらくシール式。長野車の189系にはない「エル特急」マークが付いていました。
「辰野経由長野行きあずさ号」は、途中駅の辰野駅と姨捨駅に停車。終点の長野駅には16:15に到着ですから途中駅にはかなり長時間停車となったようですね。
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