鉄道博物館の展示車両(その6)~【ナデ6110形客車「ナデ6141」】~鉄道博物館訪問記・こぼれ話~(H24.1.9)
今回は鉄道博物館展示車両のうち、「全国に広がる鉄道網~大正期~ゾーン」のナデ6110形ナデ6141号車をご紹介していきましょう
こちらが「ナデ6110形ナデ6141号車」。山手線や中央線で活躍した初期の通勤電車で、統括制御(連結運転)が可能な「間接制御」と「直通空気ブレーキ」を装備。製造時(1914年)は「ナデ6141」という車号でしたが、同年「デハ6293」に車号変更。1925年には目黒蒲田電鉄(東急電鉄の前身)に譲渡され、車号も「デハ41」、1928年に「モハ41」。そして1930年には芝浦製作所に譲渡され「モハ41」を名乗り、さらに同年に鶴見臨港鉄道に再譲渡され、車号も「モハ202」となります。1940年に鶴見臨港鉄道所属のままで車号が「モハ142」となり、1943年に戦争の影響で鶴見臨港鉄道は国に買収され、車号も「国鉄モハ142」となりました。1950年、日立電鉄に払い下げされて車号も「モハ101」、さらに1964年に「デワ101」荷車号変更されるという、様々な鉄道会社を渡り歩き、車号も何度となく変わっていきました。
日立電鉄「デワ101」を最後に現役を引退したあと、国鉄に引き取られ「ナデ6141」に復元され、大井工場で保管され鉄道記念物にも指定。そして鉄道博物館の開館により移設され展示されることになりました。
ナデ6141には屋根上にトロリーポールを装備。車体の脇にあるボタンを押すと、トロリーポールから電気を取り込んだり、架線に戻したりする電気の流れが再現されるようになっていました。
ナデ6141は車内も開放されていました。車内はロングシートにつり革が並んでいて、扉は片側3つ。現在の車両に比べると幅が狭い印象ですが、現在の通勤電車に通じるものがありますね。
※「鉄道博物館訪問記」は、私のホームページ「列車とともに」に掲載しています。ぜひこちらもご覧ください。
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