「平成20年春 熊本・鹿児島各駅列車の旅」で出会った人々
今回は「平成20年春 熊本・鹿児島各駅列車の旅」で出会った人々について記していきたい。出会ったといっても今回紹介する人々とは一言も話をしていない。今回ご紹介する人々は一部を除き、おそらく「鉄ヲタ」と呼ばれる人々。(私も含め)鉄ヲタの行動パターンは似ているということを物語る内容だ。では始めるとしよう。
1.ムーンライトながらで出会った2人組
ムーンライトながらとは「東京~大垣(岐阜県)」を結ぶ夜行快速列車。終着駅へ近づき、次の列車に乗り継ぐため、乗降口付近に向かおうとしたところ、前にいた2人組の男性の会話が耳に飛び込んできた。2人とも20代位か。九州新幹線に乗るためだけにこれから各駅列車に乗り継ぎ、九州へ向かうとのこと。私以外に九州まで各駅列車を乗り継ぐ人がいることにビックリ。
私はこの日、小倉まで列車を乗り継いだのだが、彼らは当日中にさらに先の熊本まで向かうとのこと。熊本到着は23:56。さらに翌日の出発は朝一番の列車らしい。私よりも「強モノ」のようだ。
彼らとはその後の列車でも断続的に目撃。おそらく、私の下車した小倉駅までずっと同じ列車を乗り継いだと思われる。
2.相生駅で出会った男性
相生駅(兵庫県)では乗り継ぎに約30分あった。改札口で「岡山行きの列車の入線時刻は?」と駅員に質問する若い男性がいた。20代前半位だろうか。駅員の回答に対し、その男性はほぼ直角に腰を折り深々と頭を下げ、案内されたホームに向かう。第一印象は実に礼儀正しいひと。
その後、私も岡山行きの列車の入線ホームに向かう。列車の到着を待つため、乗車口案内板の下に並ぶ。私の前には場所取りのために荷物がひとつ置いてあった。その後、荷物を置いていた人がやってくる。先ほど駅員に入線時刻を訪ねていた若者だ。
程なく列車がやってきて列車内に乗る。同じ扉から入ったため、腰をおろした席もお互い近くに。その後、若者は携帯電話、携帯音楽プレイヤー、時刻表を頻繁に繰り返し見たり操作したり、実に落ち着かない。たまに席を立ち、隣の車両に移ったかと思ったら戻ってきたり。数分間停車する駅では、列車を降りたと思ったら乗ってきたり。鉄ヲタ特有の動きだ(^^;)
結局その若者とは下関駅まで一緒であったことを確認。しかも! その若者とは2日後の3月23日(日)にも再開する。帰りに乗車した「ムーンライト九州」およびその後の新快速で米原まで、偶然にも同じ列車に乗車したのであった。
3.九州内で出会った男性
3月22日(土)昼に門司港駅を出発し、熊本方面に向かったのだが、私がその男性に気づいたのは荒尾駅を過ぎた2両編成の列車内。オレンジ色のウィンドウブレーカーを着た30代近くの男性だ。しきりに大型の時刻表を読んでいた印象がある。「2.」の男性のような落ち着かない行動はなかったが、列車の一番前の座席を確保。その後、席を立ち、運転室の脇に立ち前方を見ていたことから「鉄ヲタ」と私は判断した。
その後、私は居眠りをしてしまい、気づいたときには熊本を過ぎていたが、そのときにはその男性は見あたらなかった。
なんとその男性も翌日の熊本付近で再び遭遇。博多駅まで同じ列車を乗り継いだことまでは確認した。その後、ムーンライト九州に乗ったのかどうかは不明。
4.指宿駅で出会った母娘
3月23日(日)、指宿で砂蒸し風呂を楽しんだ後、鹿児島中央へ向かうために指宿駅へ。列車待ちで駅のベンチに座っていたときに隣にいた母娘2人組。娘は中学生くらいだろうか。
2人組は私と同じ列車を利用し鹿児島中央駅へ。私はその後、鹿児島中央駅で昼食を食べた後、各駅列車で川内へ。川内から新八代までは九州新幹線を利用した。
九州新幹線は鹿児島中央から運行されているが、私は青春18きっぷを持っているため、青春18きっぷが利用できる川内駅までは各駅列車で。川内~八代は肥薩おれんじ鉄道という第三セクター列車で青春18きっぷは使用できず、別料金に。肥薩おれんじ鉄道の運賃に1,000円程度追加すれば九州新幹線に乗車できるため、後者を利用したのだ。
そして、新八代で九州新幹線を降りて在来線のホームへ向かったとき、再びその母娘と再会したのだ。その母娘もわざわざ川内まで各駅列車に乗り、九州新幹線に乗り継いだことになる。決して「鉄ヲタ」とは思えない母娘。使用しているきっぷも青春18きっぷではない模様。彼女らは約30分ほど同じ列車に乗り、下車した(どこの駅で下車したかは失念)。
このように今回は、一度分かれた人と再び出会うということが多かった。彼らが私のことに気づいたかどうかはわからないが、「鉄ヲタ」には同じにおいが漂っているというので、もしかしたら…。
☆「平成20年春 熊本・鹿児島各駅列車の旅 本編」はこちらで公開しています。よろしければご覧ください。
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